今日の一言·Quote of the Day — 2026-10-09
「限界状況にあって、私たちは初めて、自分がただ世の中を生きているのではなく、世の中を超える何かへと関わっている存在であると気づく」
ヤスパース『哲学』第2巻「実存開明」(1932)第6章「限界状況」
1932年刊行の三巻本『哲学(Philosophie)』第2巻「実存開明」第6章で、ヤスパースは死・苦しみ・闘争・罪を「限界状況(Grenzsituation)」と名づけた。医学から精神病理学、哲学へと歩んだ49歳の彼が、生涯を縦に裂く気管支拡張症を抱えたまま書いた章である。日常の枠では処理できない事態に出会ってはじめて、人は表層の生活を超える次元へ関わる者として自分を知る ― のちのナチ期と戦後の苦難とも照応する規定。
今日の三つの扉·Three doors — 2026-10-09
The library of philosophies
哲学の書架