小林秀雄·1902–1983·日本
「美しい「花」がある、「花」の美しさというようなものはない」
この言葉の背景
昭和17年、小林秀雄が能『当麻』の観劇を経て書いた評論「当麻」の有名な一節である。観念として抽出される「花の美しさ」などというものはなく、ただ目の前に咲いている一輪の花があるだけだ ― 美学の観念語を一撃で退け、対象に即して見る批評の姿勢を宣言した。戦時下に書かれた小編だが、戦後の『本居宣長』へとつながる彼の方法論の中核がすでにここにある。日本近代批評の古典句として、以後の文学・美学の教育で繰り返し引かれた。
出典と確認メモ
1件- 出典二次資料で確認済み定本確認済み
定本確認済み: 『本居宣長』(昭和40-52年、『新潮』連載)
一次資料を開く新潮社公式 (新潮文庫上巻) 書誌レコード。雑誌『新潮』昭和 40 年 6 月号-51 年 12 月号連載、昭和 52 年 (1977) 10 月単行本刊行を確...