小林秀雄·1902–1983·日本
「見ることは考えることである。物を見ずに物を考えることはできない」
この言葉の背景
昭和40年から52年まで『新潮』に連載され、最晩年の小林秀雄が11年半をかけて書き上げた『本居宣長』の論旨のひとつ。鎌倉雪ノ下の書斎で、伊勢松坂の国学者の古事記解読を読み直しながら、彼は批評を観念操作から引き離し、対象を具体の肌合いでつかみ取る仕事として守ろうとした。見ることと考えることを同じ作業に畳み直す一節は、鑑賞と分析のあいだに置かれた、老批評家の厳しい宣告に近い。
小林秀雄·1902–1983·日本
「見ることは考えることである。物を見ずに物を考えることはできない」
昭和40年から52年まで『新潮』に連載され、最晩年の小林秀雄が11年半をかけて書き上げた『本居宣長』の論旨のひとつ。鎌倉雪ノ下の書斎で、伊勢松坂の国学者の古事記解読を読み直しながら、彼は批評を観念操作から引き離し、対象を具体の肌合いでつかみ取る仕事として守ろうとした。見ることと考えることを同じ作業に畳み直す一節は、鑑賞と分析のあいだに置かれた、老批評家の厳しい宣告に近い。