アヴィセンナ(イブン・スィーナー)·980頃–1037·中世ペルシア/イスラム圏
「もし私が宙に浮かび、何一つ感覚できない状態でも、私は私自身の存在を知るだろう」
この言葉の背景
ブワイフ朝の宮廷医兼宰相として昼は政務、深夜に哲学書を書き続けたイブン・スィーナーが『治癒の書』魂篇に置いた思考実験の要旨。感覚も身体もすべて遮断され空中に浮かんだ状態を仮に想像しても、それでも自分が存在するという知はなお消えない ― だから魂は身体ではない、という議論の起点である。六百年のちデカルトの「我思う、故に我あり」に驚くほど近い構図を、中世イスラムの診察室のそばで置いていた。
出典と確認メモ
5件- 文脈伝承として記録伝承
伝承: ブワイフ朝およびカクワイフ朝の宮廷医として昼は診察、夜は弟子たちに口述で書を残したイブン・スィーナーの臨床観を凝縮した警句で、『医学典範』の余白注や後代の医学伝承を経て流布した。本人の直筆著作で一字一...
一次資料を開くBodleian 所蔵 Canon 写本資料。Avicenna 原典の物質的伝承
- 文脈伝承として記録伝承
伝承: avicenna-2.context: Buyid (ブワイフ朝) およびKakuyid (カクワイフ朝) の宮廷医として昼は診察、夜は弟子たちに口述で書を残した Ibn Sīnā (Avicenna...
- 文脈伝承として記録伝承
伝承: ブワイフ朝およびカクワイフ朝の宮廷医として昼は診察、夜は弟子たちに口述で書を残したイブン・スィーナーの臨床観を凝縮した警句で、『医学典範 (al-Qānūn fī al-Ṭibb)』の余白注や後代の医...
- 解釈二次資料で確認済み要旨訳
要旨訳: ブワイフ朝の宮廷医兼宰相として昼は政務、深夜に哲学書を書き続けたイブン・スィーナーが『治癒の書』魂篇に置いた思考実験の要旨。感覚も身体もすべて遮断され空中に浮かんだ状態を仮に想像しても、それでも自分が...
- 出典原典で確認済み要旨訳
要旨訳: 『治癒の書(Kitāb al-Shifāʾ)』魂について、通称「飛ぶ人(Flying Man)の論証」(11世紀前半、大意)