朱熹·1130–1200·中国(南宋)
「読書は須(すべか)らく虚心にして義理を体認すべし。先入の意を以て強いて合わすべからず」
この言葉の背景
『朱子語類』巻十「読書法上」の読書論の要旨である。自分の思い込みを先に立てて古典を読むと、テキストは自分の鏡になってしまう ― 朱熹はまず心を空にして字義を押さえ、ゆっくり段の主旨へ降りてくる「熟読玩味」の手順を弟子に説いた。朱子学が明清・朝鮮・江戸の科挙と藩校で千年近く標準テキストであり続けた理由の一つが、この堅実な読書法にある。学んだ内容は自分の生き方を整える「涵養」と結ばれるべきだと繰り返し説いた、学の実用と自律の両輪のひとつである。
出典と確認メモ
5件- 思想二次資料で確認済み研究上論争あり
研究上論争あり: 朱熹は『大学』に脱文があると判断し、格物致知の章に自ら補伝を書き足した。一事一物の理を一つずつ窮めていけば、やがて豁然と貫通し、心の働きが残らず明らかになるという。観念の宣言ではなく、目の前の細部を辿...
- 思想原典で確認済み要旨訳
要旨訳: 『朱子語類』巻十「読書法上」の読書論の要旨である。自分の思い込みを先に立てて古典を読むと、テキストは自分の鏡になってしまう ― 朱熹はまず心を空にして字義を押さえ、ゆっくり段の主旨へ降りてくる「熟読玩...
一次資料を開く卷十讀書法上。「讀書須是虛心將聖賢言語體之於身」「讀書玩味」「先看本文」等の教説本文。philoglyph 「心を空にして字義を押さえ熟読玩味する手順」の典拠
- 抜粋原典で確認済み定本確認済み
定本確認済み: 衆物の表裏精粗、到らざるなく、吾が心の全体大用、明らかならざるなし
一次資料を開く格物補伝 (伝五章) verbatim: 「至於用力之久、而一旦豁然貫通焉、則眾物之表裡精粗無不到、而吾心之全體大用無不明矣。此謂物格、此謂知之至也。」 (We...
- 出典原典で確認済み定本確認済み
定本確認済み: zhuxi.mdx pullsource 「『大学章句』格物致知補伝(朱熹補)」 は 朱熹 (1130-1200) 撰『大学章句』伝五章「格物致知補伝」 (淳熙 16 年/1189 改訂版) を指す書...
一次資料を開く格物補伝 (伝五章) verbatim: 「至於用力之久、而一旦豁然貫通焉、則眾物之表裡精粗無不到、而吾心之全體大用無不明矣。此謂物格、此謂知之至也。」 (c-...
- 引用原典で確認済み要旨訳
要旨訳: 読書は須(すべか)らく虚心にして義理を体認すべし。先入の意を以て強いて合わすべからず
一次資料を開く卷11「學五」讀書法下 verbatim 教説: 「聖賢言語、當虛心看、不可先自立說去撐拄、便喎斜了」「讀書須將心貼在書冊上、逐句逐字、各有著落、方始好商量」「...