ヴァルター・ベンヤミン·1892–1940·ドイツ/フランス(亡命)
「文明の記録であるもので、同時に野蛮の記録でないものはない」
この言葉の背景
1940年初頭、ヴィシー政府下の南仏ルルドからマルセイユへ亡命経路を探っていたベンヤミンが書き残した最後の論考「歴史の概念について」第VII項の中核句。大聖堂・美術館・古典 ― 文明の宝とされるものはすべて、それを作り残した匿名の労働者の汗と屈従を背景に持っている。勝者の行列の煌めきを疑わずに継承する歴史叙述そのものへの批判である。スペイン国境のポルトボウで9月に自死する、彼の残した遺言に近いテーゼ。
出典と確認メモ
5件- 引用一次資料で確認済み原典確認済み
原典確認済み: 文明の記録であるもので、同時に野蛮の記録でないものはない
一次資料を開くThesis VII。'There is no document of civilization which is not at the same time a...
- 解釈校訂版で確認済み要旨訳
要旨訳: 1940年初頭、亡命先のパリでベンヤミンが書いた「歴史の概念について」第VII項の要旨をすくい取った一節(逐語訳ではない)。彼は、歴史叙述がつい「勝者への共感」で書かれてしまうこと、その行列の足もとに...
- 抜粋原典で確認済み要旨訳
要旨訳: 歴史は勝利者の行列である。敗北した者たちの記憶を救い出すこと、それが歴史家の使命である
- 抜粋二次資料で確認済み要旨訳
要旨訳: 芸術作品の複製技術的な再生産可能性が、世界史で初めて、芸術作品を儀礼への寄生から解放する。
- 出典校訂版で確認済み要旨訳
要旨訳: 「歴史の概念について」第VII項(1940年執筆、要旨訳)